こんなお悩みはありませんか?
- 片側の目の奥やこめかみが、えぐられるように激しく痛む
- 夜間や明け方など、決まった時間に痛みで目が覚める
- 痛みのある側の目が充血し、涙や鼻水が出る
- 痛みの間は、じっとしていられず落ち着かない
- 激しい頭痛が、ある時期に毎日のようにくり返される
こうした症状にお心当たりのある方は、「群発頭痛」の可能性があります。群発頭痛は、片側の目の奥をえぐられるような、耐えがたい激しい痛みをくり返す頭痛です。発作が毎日のように続く「群発期」が周期的に訪れるのが特徴で、その痛みの激しさから、日常生活に深刻な影響を及ぼすことがあります。
群発頭痛は、頭痛の中でも特に痛みが激しく、我慢で乗り切れるものではありません。
本記事では、脳神経外科の視点から、群発頭痛の症状・原因・治療法、そして暮らしの中での注意点までを解説いたします。つらい発作から解放されるために、まずは群発頭痛を知ることから始めましょう。
群発頭痛の特徴
群発頭痛には、ほかの頭痛にはない、いくつかのはっきりとした特徴があります。
痛みの場所や時間帯、周期性、伴う症状を知っておくことが、早期の診断と治療につながります。
まずは代表的な特徴を一覧でご覧ください。
| 項目 | 特徴 | 知っておきたいこと |
|---|---|---|
| 痛む場所 | 片側の目の奥やこめかみに、えぐられるような激しい痛みが起こります。毎回、同じ側が痛むことが多くみられます。 | 「目の奥がえぐられるよう」と表現されるほどの、耐えがたい痛みです。 |
| 発作の長さ | 一度の発作は15分から3時間ほど続きます。じっとしていられず、落ち着かなくなるのも特徴です。 | 痛みでうずくまるより、動き回りたくなる方が多くいらっしゃいます。 |
| 起こる時間帯 | 夜間や明け方など、決まった時間帯に起こりやすく、眠りから痛みで目が覚めることもあります。 | 「毎晩、同じ時間に痛む」という規則性が、手がかりになります。 |
| 群発期 | 発作が毎日のように続く「群発期」が数週間から数か月あり、その後、痛みのない時期が続きます。 | 季節の変わり目など、周期的に群発期が訪れる方が多くみられます。 |
| 伴う症状 | 痛む側の目の充血や涙、鼻水・鼻づまり、まぶたの下がりなどを伴うことがあります。 | 目や鼻の症状を伴うのが、ほかの頭痛との大きな違いです。 |
これらの特徴に当てはまる方は、群発頭痛の可能性があります。
群発頭痛は市販薬では十分に対応できないことが多く、専門的な治療が必要な頭痛です。お心当たりのある場合は、どうぞお早めにご相談ください。
群発頭痛とは?
群発頭痛とは、片側の目の奥やこめかみに、えぐられるような激しい痛みが起こる頭痛です。一度の発作は15分から3時間ほど続き、発作が毎日のように続く「群発期」が数週間から数か月にわたって訪れます。
その痛みは、頭痛の中でも最も激しいもののひとつとされています。
あまりの痛みに、じっとしていられず動き回ってしまう方が多いのも、ほかの頭痛にはない特徴です。
群発頭痛は、頭痛そのものが病気である「一次性頭痛」のひとつで、命に関わるものではありません。しかし、その激しい痛みは、お仕事や睡眠、日常のあらゆる場面に深刻な影響を及ぼします。適切な治療によって発作を抑え、群発期を乗り切ることが大切です。
群発頭痛の特徴的な症状
群発頭痛の痛みは、片側の目の奥やこめかみに集中します。
「目の奥をえぐられるよう」「焼けるよう」と表現されるほどの激痛で、毎回同じ側が痛むことが多くみられます。
また、痛む側の目の充血や涙、鼻水・鼻づまり、まぶたの下がり、額の発汗など、目や鼻の症状を伴うのも大きな特徴です。これらは、痛みとともに自律神経の働きが乱れることで起こると考えられており、ほかの頭痛と見分ける大切な手がかりになります。
群発期という周期
群発頭痛の名前は、発作が「群発する」、つまりある時期に集中して起こることに由来します。
発作が毎日のように続く群発期は数週間から数か月続き、その後、痛みのまったくない時期が数か月から数年続きます。
群発期の間は、夜間や明け方など決まった時間帯に発作が起こりやすく、眠りから痛みで目が覚める方も少なくありません。季節の変わり目に群発期が訪れる方も多く、この規則性・周期性が、群発頭痛を見極める大きな手がかりになります。
片頭痛との違い
群発頭痛は、片頭痛と混同されやすい頭痛です。
どちらも片側が痛むことがありますが、その様子は大きく異なります。
片頭痛は脈打つような痛みで、痛みの間はじっと休みたくなり、吐き気や光・音への過敏を伴います。
一方、群発頭痛はえぐられるような激痛で、じっとしていられず動き回りたくなり、痛む側の目の充血や涙、鼻の症状を伴います。
治療の方法も異なるため、どちらの頭痛なのかを正しく見極めることが、つらさからの解放への第一歩になります。
群発頭痛の原因
群発頭痛は、なぜ起こるのか、まだ十分に解明されていない部分の多い頭痛です。しかし、体内時計や血管・神経の働きが関わっていると考えられており、発作を誘発するきっかけも知られています。原因やきっかけを知ることは、群発期を乗り切る助けになります。
体内時計と血管・神経の関わり
群発頭痛の発作は、毎日決まった時間帯に起こりやすく、群発期も周期的に訪れます。
この規則性から、体のリズムを刻む「体内時計」の働きが関わっていると考えられています。
また、目の奥にある血管が広がり、その周りの神経が刺激されることで、激しい痛みや、目の充血・涙などの症状が起こるとされています。まだ分かっていない部分も多くありますが、群発頭痛は体の中で実際に起こっている変化によるものであり、気持ちの問題ではありません。
発作を誘発するきっかけ
群発期の間は、ふだんなら問題のないことが、発作の引き金になることがあります。
代表的なのがアルコールで、群発期に飲酒すると、高い確率で発作が誘発されることが知られています。
そのほか、喫煙や気圧の変化、睡眠のリズムの乱れなどが関わるとされています。群発期の間はアルコールを避けることが、発作を減らすうえでとても大切です。痛みのない時期には、飲酒しても発作は起こらないことが多く、この違いも群発頭痛の特徴のひとつです。
注意したい原因(脳の病気)
目の奥の激しい痛みの奥に、別の病気が隠れていることもあります。
くも膜下出血や脳腫瘍、目の病気などとの見分けには、十分な注意が必要です。
・これまでに経験したことのない、突然の激しい頭痛
・痛みが日に日に強くなっていく
・手足のしびれや麻痺、言葉の出にくさを伴う
・視力の低下や、ものが二重に見えるなどを伴う
こうした症状を伴う場合は、群発頭痛とは異なる、注意が必要な頭痛のことがあります。激しい痛みだからこそ自己判断せず、一度しっかりと評価を受けることが大切です。
群発頭痛の検査・診断
群発頭痛の診断では、発作の様子や周期を丁寧にうかがうことが何より大切です。
あわせて、ほかの病気が隠れていないかを確認するために、必要に応じた画像検査による評価が欠かせません。
ここでは、診断の流れについてご説明いたします。
問診による評価
群発頭痛の診断は、発作の特徴を詳しくお聞きすることが中心になります。
どこがどのように痛むか、一度の発作はどれくらい続くか、起こりやすい時間帯、目の充血や涙・鼻水を伴うか、発作が続く時期と痛みのない時期があるかなどを、丁寧にうかがいます。
群発頭痛は特徴のはっきりした頭痛ですが、片頭痛などと混同され、診断までに時間がかかってしまう方も少なくありません。発作の様子や時間帯を簡単に記録しておくと、診察の際にとても役立ちます。気になることは、どうぞ遠慮なくご相談ください。
MRI検査による確認
群発頭痛の診療では、ほかの病気が隠れていないかを確認することも大切です。
とくに、くも膜下出血や脳腫瘍など、脳の病気による頭痛との見分けが重要になります。
来院時はMRI検査で脳の状態を確認し、脳の病気が背景にないかを調べます。激しい痛みをくり返す群発頭痛だからこそ、一度しっかりと脳の状態を確認しておくことで、安心して治療に取り組むことができます。症状と検査結果をあわせて、総合的に診断いたします。
脳神経外科で診ることの大切さ
群発頭痛は、その激しさにもかかわらず「そのうち治まるから」と群発期を耐えてしまう方がいらっしゃいます。
脳神経外科では、脳の病気を専門的に診ることができるため、注意が必要な頭痛との見分けを行いながら、群発頭痛に合った治療に取り組むことができます。目の奥の激しい痛みにお悩みの際、脳神経外科で評価を受けることは、つらさからの解放への確かな一歩になります。
群発頭痛の治療
群発頭痛の治療には、大きく分けて二つの考え方があります。
ひとつは、起きてしまった発作の痛みをすばやく抑える治療、もうひとつは、群発期の発作そのものを起こりにくくする治療です。
お一人おひとりの発作の様子に合わせて、これらを組み合わせていきます。
発作の痛みを抑える治療
群発頭痛の発作は短時間で痛みの頂点に達するため、即効性のある治療が大切です。
内服薬では間に合わないことが多く、注射薬や点鼻薬など、すばやく効くお薬が用いられます。
また、高濃度の酸素を吸入することで痛みが和らぐことも知られており、群発頭痛に特徴的な治療のひとつです。
市販の頭痛薬では十分に対応できないことがほとんどのため、我慢や自己流の対処で乗り切ろうとせず、発作に合った治療を受けることが大切です。
発作を起こりにくくする治療
群発期の間は、発作そのものを起こりにくくする治療をあわせて行うことがあります。
あらかじめ内服薬を続けることで、発作の回数を減らし、群発期を穏やかに乗り切ることを目指します。
あわせて、群発期の間はアルコールを避けるなど、発作の引き金を遠ざけることも大切です。群発期がいつ頃訪れやすいかが分かっている方は、事前にご相談いただくことで、備えることもできます。お一人おひとりの周期に合わせて、無理なく続けられる方法をご提案いたします。
群発頭痛の治療の考え方
【発作の痛みを抑える治療】
・注射薬や点鼻薬など、即効性のあるお薬
・高濃度酸素の吸入
・市販薬に頼らず、発作に合った治療を受ける
【発作を起こりにくくする治療】
・群発期の発作を減らすためのお薬
・群発期のアルコールを避けるなど、引き金への備え
・群発期の訪れに合わせた、早めの相談
群発頭痛は、適切な治療によって発作を抑えられる頭痛です。
脳神経外科医と相談しながら、ご自身に合った治療を進めていくことが、つらい痛みからの解放につながります。
ご自宅でできる予防とセルフケア
群発頭痛は、セルフケアだけで発作を抑えることは難しい頭痛です。
しかし、群発期の過ごし方を工夫することで、発作の引き金を減らし、治療を支えることができます。
ご自宅でできる工夫をご紹介いたします。
群発期はアルコールを避ける
群発期の間の飲酒は、高い確率で発作の引き金になります。
お付き合いの場でも、群発期の間だけはアルコールを避けることが、ご自身を守るいちばんの工夫です。
痛みのない時期には、飲酒しても発作が起こらないことが多いため、「群発期だけ我慢する」と考えると、続けやすくなります。ご自身の群発期がいつ頃訪れやすいかを知っておくと、予定の調整もしやすくなります。
群発期の暮らしの工夫
群発期の間は、発作の引き金を減らし、体のリズムを整えることが助けになります。無理なく取り入れてみてください。
<群発期の工夫の例>
① 群発期の間は、アルコールを避けます。
② 睡眠のリズムを整え、夜更かしや昼寝のしすぎを避けます。
③ 喫煙されている方は、控えることをおすすめします。
④ 発作の時間帯や様子を、簡単に記録しておきます。
⑤ 発作が始まったら、処方された治療を早めに使います。
発作の記録は、診断や治療の調整にとても役立ちます。起こった時間帯、続いた長さ、伴った症状を、無理のない範囲で書き留めておきましょう。
Vertis Clinic 御成門の群発頭痛診療について
群発頭痛は、激しい発作に合った即効性のある治療と、ほかの病気との見分けが大切なため、脳神経外科専門医による評価が欠かせません。
Vertis Clinic 御成門では、脳神経外科医・脳卒中専門医である田中佐衣子院長が、患者さんお一人おひとりの状態を丁寧に評価し、それぞれに合った治療をご提案しています。
正確な評価と診断
発作の痛み方や続く時間、起こりやすい時間帯、目の充血や涙などの伴う症状、群発期の周期などを丁寧にうかがい、群発頭痛かどうかを見極めます。
あわせて、片頭痛との見分けや、くも膜下出血・脳腫瘍など注意が必要な頭痛との見分けも行います。
来院時はMRI検査で脳の状態を確認し、万が一、病院レベルでのさらなる治療(手術)が必要であった場合には、適切な医療機関と連携いたします。正確に見極めることで、安心できる治療へとつなげています。
また、診察の際には、患者さんのお気持ちや暮らしの様子、お困りのことをしっかりとお聞きし、無理なく続けられる治療をご提案しています。
発作と周期に合わせた治療
当院では、群発頭痛に対して、発作と群発期の周期に合わせた治療を行います。
激しい発作には、注射薬や点鼻薬など、即効性を大切にした治療選択肢をご用意しています。発作が続く群発期には、発作そのものを起こりにくくする治療をあわせてご提案し、アルコールを避けるなど群発期の過ごし方についても、丁寧にお伝えします。
群発期の訪れやすい時期が分かっている方は、その前からのご相談も可能です。
群発頭痛は、その激しさを周囲に理解されにくく、おひとりで耐えてしまいがちな症状です。
当院では、患者さんが安心して相談でき、つらい群発期を乗り切っていけるよう、継続的にサポートいたします。
Vertis Clinic 御成門の診療体制の特徴
当院の群発頭痛診療には、以下の特徴があります。
- 脳神経外科専門医、脳卒中専門医による診察、治療
- 発作の特徴と周期を丁寧にうかがう診断
- 片頭痛など、ほかの頭痛との見分け
- くも膜下出血・脳腫瘍など注意が必要な頭痛との見分け
- 院内でMRI検査が可能
- 注射薬・点鼻薬など、即効性を大切にした治療選択肢
- 群発期に寄り添う継続フォロー
Vertis Clinic 御成門では、群発頭痛のお悩みを抱える方が安心してご相談いただけるクリニックを目指し、お一人おひとりに寄り添った診療を行っています。
よくある質問(Q&A)
群発頭痛について、多くの患者さんからいただくご質問に、脳神経外科専門医の田中院長がお答えします。
群発頭痛は何科を受診すればよいですか?
目の奥の激しい痛みをくり返す場合は、脳神経外科での受診をおすすめします。脳の病気が背景にないかを確認しながら、群発頭痛に合った治療を行うことができます。
目の奥が痛いのですが、眼科ではなく脳神経外科でよいのですか?
目の充血や涙を伴うため、眼科を受診される方も多くいらっしゃいます。目の病気が見つからないのに目の奥の激痛をくり返す場合は、群発頭痛の可能性がありますので、脳神経外科にご相談ください。
群発頭痛と片頭痛は、どう違いますか?
群発頭痛は、片側の目の奥のえぐられるような激痛で、じっとしていられず、目の充血や涙・鼻水を伴います。片頭痛は、脈打つような痛みで、じっと休みたくなり、吐き気や光・音への過敏を伴います。治療の方法も異なります。
なぜ「群発」頭痛と呼ばれるのですか?
発作がある時期に集中して「群発する」ことに由来します。発作が毎日のように続く群発期が数週間から数か月あり、その後、痛みのない時期が続きます。
市販の頭痛薬が効かないのですが、なぜですか?
群発頭痛の発作は短時間で痛みの頂点に達するため、内服薬では間に合わないことが多い頭痛です。注射薬や点鼻薬など、即効性のある治療が必要になりますので、我慢せずご相談ください。
お酒を飲むと頭痛が起こる気がします。関係はありますか?
群発期の間の飲酒は、高い確率で発作の引き金になることが知られています。群発期の間はアルコールを避けることが大切です。痛みのない時期には、発作が起こらないことが多いのも特徴です。
発作はどれくらい続きますか?
一度の発作は15分から3時間ほど続きます。夜間や明け方など、決まった時間帯に起こりやすく、痛みで目が覚めることもあります。発作の記録は診断に役立ちますので、診察の際にお聞かせください。
群発頭痛は予防できますか?
群発期の間、発作を起こりにくくするお薬を続けることで、発作の回数を減らすことが期待できます。あわせて、群発期のアルコールを避けることも大切です。周期が分かっている方は、群発期の前からのご相談も可能です。
群発頭痛の治療には、健康保険が使えますか?
群発頭痛の診察や検査、治療には健康保険が適用されます。検査や治療内容によって異なりますので、詳しくは診察の際にご説明いたします。
Vertis Clinic 御成門では、群発頭痛の治療に対応していますか?
当院は脳神経外科を専門としており、群発頭痛の診療に対応しています。即効性を大切にした発作時の治療から、群発期の予防的な治療、注意が必要な頭痛の見分けまで、丁寧に行っています。
群発頭痛のまとめ
群発頭痛は、片側の目の奥やこめかみに、えぐられるような激しい痛みが起こる頭痛です。発作が毎日のように続く群発期が周期的に訪れ、夜間や明け方の決まった時間帯に起こりやすく、目の充血や涙・鼻水を伴うのが特徴です。命に関わるものではありませんが、その痛みは頭痛の中でも最も激しいもののひとつで、日常生活に深刻な影響を及ぼします。
群発頭痛の治療は、発作と周期に応じて進めることが大切です。激しい発作には、注射薬や点鼻薬など即効性のある治療を用い、群発期には発作を起こりにくくする治療をあわせて行います。市販薬では十分に対応できないことがほとんどのため、我慢で乗り切ろうとせず、専門的な治療を受けることが大切です。一方で、ふだんと違う頭痛や、日に日に強くなる頭痛は、脳の病気のサインであることがあるため、自己判断せず、早めに検査を受けることが大切です。
Vertis Clinic 御成門は、群発頭痛をはじめとする脳神経全般の症状を診療しています。
目の奥の激しい痛みや、決まった時期にくり返す頭痛、市販薬で対応できない頭痛でお悩みの際は、どうぞお気軽にご相談ください。
群発頭痛の激しい痛みから解き放たれることは、日々の暮らしに、しなやかなゆとりと心地よさを取り戻すことにつながります。つらさをおひとりで耐えず、毎日を穏やかに過ごしましょう。