NK細胞療法は、ご自身の血液から採取した免疫細胞(NK細胞)を培養・活性化し、点滴で体内へ投与する再生医療です。
当院では、がんの治療と予防を目的としたアンチエイジング療法として、NK細胞を用いた点滴治療を行います。使用するのは患者さまご自身の血液から得られた免疫細胞であり、採取した血液はグランソール奈良細胞培養加工施設にて培養・加工を行い、細胞培養加工施設(CPC)で培養された細胞を用いて治療を行います。
本療法の正式名称は「がんの治療と予防を目的としたNK細胞を用いたアンチエイジング療法」です。
再生医療等安全性確保法に基づく再生医療(第三種再生医療等技術)として、認定再生医療等委員会の審査を経て、厚生労働大臣に届出・受理されています。
本療法は自由診療(保険適用外)です。治療内容、費用、起こりうるリスク・副作用については、本ページに記載のうえ、診察時にも丁寧にご説明いたします。
このような方におすすめ
- がんの治療や予防を目的として免疫細胞療法を検討している方
- ご自身の免疫細胞を用いた再生医療を検討している方
- がん治療とあわせて免疫療法をご希望の方
- アンチエイジング効果に関心のある方
- 再生医療について医師と相談しながら適応を判断したい方
- 継続的な治療計画を含めて検討したい方
なお、本療法は、手術療法・放射線療法・薬物療法といった、がんの標準治療を置き換えるものではありません。がんの治療中の方やがんの既往のある方は、主治医の治療方針を尊重しながら、診察のうえで適応を慎重に判断いたします。
治療について
NK細胞療法では、採血により血液を採取し、採取した血液から免疫細胞を分離・NK細胞を培養・活性化したうえで、点滴により投与します。採取した血液の培養・加工はグランソール奈良へ依頼し、治療計画に沿って投与を行います。
従来のLAK療法ではアフェレーシス(成分献血装置)を使用して血液細胞を採取する必要があり、体力的な負担がありましたが、本療法では採血によって血液を採取するため、その負担が軽減されています。また、委託先のグランソール奈良細胞培養加工施設では、培養して得られる細胞の数や種類のばらつきを少なくし、より安定して効率的にNK細胞を増幅する培養法を確立しています。本法で得られた細胞をCANK(Cytokine Induced Activated Natural Killer cell)と命名しています。
通常想定される治療期間・回数
1回の投与で終了する場合もありますが、治療目的や状態に応じて、1~4週間程度の間隔で3~6回程度行う場合があります。通常の治療期間の目安は1日~5か月程度です。継続する場合は、診察のうえ投与間隔・回数を個別に判断します。
なお、どのような医療もその有効性には限界があり、効果の発現には個人差があります。
NK細胞療法も、必ずしも期待する効果が得られない場合があることを、あらかじめご了承ください。
培養体制
採取した血液の培養・加工はグランソール奈良細胞培養加工施設(施設番号:FC5140001)およびグランソール奈良第二細胞培養加工施設(施設番号:FC5200061)へ依頼しています。治療に用いる細胞は、細胞培養加工施設(CPC)において適切な管理のもとで培養・加工されます。培養過程での病原菌などの侵入防止についてはできる限りの対策をとり、無菌検査、発熱物質の混入の有無等を検査し、合格したものを治療に用います。
当院の再生医療体制
当院では、再生医療を適切な体制のもとで提供するため、院長が日本再生医療学会会員として情報収集と研鑽に努めています。
また、日本再生医療学会会員向けの再生医療サポート保険(自由診療)に加入し、安全管理体制の整備に努めています。万が一、本治療が原因で健康被害が発生した場合には、協議に応じ、必要な処置を行います。
本療法は、再生医療等安全性確保法に基づき、厚生労働省に認定された「一般社団法人 細胞免疫学研究会認定再生医療等委員会」で審査を経て、厚生労働大臣に届出・受理されています(受付番号:01C2606023)。
治療の流れ
STEP1
問診・診察
既往歴、服薬状況、現在の状態、治療目的を確認し、NK細胞療法の適応を判断します。必要に応じて血液検査を行います。
STEP2
採血
静脈より血液を採取します。採取量は1回の投与につき100ml以内です。採血に際しては清潔操作に留意し、無菌的に行います。
STEP3
培養
採取した血液は、グランソール奈良細胞培養加工施設にて培養・加工を行います。CPC内にて血液より免疫細胞を分離し、特異的刺激剤(抗HER-2抗体等)、IL-2、IL-18、自己血漿等を含んだ無血清培地でNK細胞の増幅培養を行います。その後、治療計画に応じて投与日程を調整します。
STEP4
投与
培養・活性化したNK細胞(CANK)を、治療計画に応じて点滴で投与します。投与液の十分な攪拌と輸血用点滴セットを使用し経静脈で投与します。投与時にはバイタルサインのチェックなどの観察、診察を行います。投与方法や投与細胞数は、診察のうえ個別に決定します。
STEP5
投与後の確認
投与中から投与後にかけては、全身状態を慎重に観察し、体調変化や有害事象の有無を確認します。治療後の注意点をご説明し、必要に応じて経過観察や今後の治療計画についてご案内します。
料金
本療法は自由診療(保険適用外)です。治療にかかる費用は以下のとおりです。
再生医療 カウンセリング
初診 3,300円 / 再診 3,300円
※施術を受けられる場合は無料となります。
血液検査
24,200円
※血液検査は、施術前の全身状態確認や適応判断のため、必要に応じて行います。
特殊採血検査 エピクロックテスト(生物学的年齢測定)
88,000円
※治療前後の評価のため、必要に応じて行います。
NK細胞療法
初回 495,000円 / 通常 660,000円 / 3回 1,650,000円
NK細胞療法 自己脂肪由来幹細胞治療と併用の場合
初回 396,000円 / 通常 495,000円 / 3回 1,410,750円
※表示価格はすべて税込です。
※採血予定日までに全額をご入金ください。
※患者ご本人様のご意向により中途で治療を中止する場合は、それまでに発生した実費相当分をキャンセル料としてご負担いただきます。
※海外の方は別途通訳費を含めたコーディネート費用がかかります。詳細につきましては、別途資料にてご案内いたします。
※本治療により期待した効果が得られなかった場合であっても返金等には一切応じられませんので予めご了承ください。
施術概要
| 治療内容 | 採血により採取した血液から免疫細胞を分離し、NK細胞を培養・活性化したうえで点滴により投与する |
| 所要時間 | 採血は約30分程度、NK細胞点滴は約1時間〜1時間半程度 |
| 培養期間 | 採血から培養完了までは、通常3週間程度 |
| 通院 | 診察、採血、培養後の投与、フォローアップのため、治療計画に応じた通院が必要 |
| 治療後の経過 | 採血時ならびに点滴静注時に注射針による侵襲を受ける。時に痛みを伴い、内出血を起こす場合があるが、一時的で自然に治癒。稀に発熱を生じることがある |
| 治療計画 | 投与細胞数、治療回数、追加投与の要否は、症状や治療目的に応じて個別に判断 |
※経過には個人差があります。
起こりうるリスク・副作用
NK細胞療法では、採血時ならびに点滴静注時に注射針による侵襲を受けます。時に痛みを伴い、内出血を起こす場合がありますが、一時的で自然に治癒します。
また、免疫細胞療法では稀に発熱を生じることがあります。
なお、投与用細胞液には、厚生労働省により医薬品承認を受けている血漿分画製剤(ヒト血清アルブミン製剤)が含まれます。本剤の製造に際しては、感染症の伝播を防止するための安全対策(各種ウイルス検査やウイルス不活化・除去等)が講じられていますが、感染症伝播のリスクを完全に排除することはできません。また、培養過程で血小板由来製剤(PL)を使用することがあり、同様のリスクがあります。
その他には、本療法に直接起因する副作用は現在までに報告されておりませんが、予期せぬ副作用が発生する可能性はございます。
気になる症状が続く場合や、通常と異なる反応がみられた場合は、速やかにご相談ください。
施術を受ける前にご相談が必要な方
- 抗血小板薬を内服中の方
- 抗凝固薬を内服中の方
- ステロイドを内服中の方
- 妊娠中、授乳中の方
- アレルギー歴のある方
- 重い基礎疾患のある方
- 悪性腫瘍の治療中の方、またはがんの既往がある方
- その他、主治医による経過観察中の方
安全に施術を受けていただくため、診察時に既往歴や服用中のお薬について詳しくお知らせください。その他、持病のある方や、術後の経過に不安がある方も事前にご相談ください。
施術後の注意点
点滴投与後は、体調の変化に注意しながらお過ごしください。
治療当日は、激しい運動、大量飲酒、長時間の入浴やサウナなど、体に負担がかかる行為はお控えください。
投与後に発熱、倦怠感、息苦しさ、動悸、ふらつき、強い違和感などがみられた場合は、速やかにご相談ください。治療後の経過には個人差があるため、気になる症状が続く場合や、通常と異なる反応がみられた場合は、自己判断せず早めにご連絡ください。
よくある質問
NK細胞療法とはどのような治療ですか?
ご自身の血液を採取し、そこから免疫細胞を分離・NK細胞を培養・活性化したうえで、点滴により投与する再生医療です。当院では、がんの治療と予防を目的としてご案内しています。NK細胞が持つがん細胞や老化細胞を攻撃する能力により、抗がん効果やアンチエイジング効果が期待されます。効果の発現には個人差があります。
NK細胞とは何ですか?
NK(ナチュラルキラー)細胞は、ヒト末梢血液中のリンパ球の中で通常約10〜15%を占める細胞群です。ウイルス感染細胞やがん細胞に対する細胞傷害性を発揮する自然リンパ球であり、細胞質に独特の顆粒を持ち、標的細胞の細胞死を誘導する能力を有しています。
どのような方が相談できますか?
がんの治療や予防についてご相談されたい方、ご自身の免疫細胞を用いた再生医療を検討している方、アンチエイジング効果に関心のある方が対象です。年齢は18歳以上とし、性別は問いません。適応の有無は、診察のうえで個別に判断します。
従来のLAK療法と何が違いますか?
従来のLAK療法ではアフェレーシス(成分献血装置)を使用して血液細胞を採取する必要があり、体力的な負担がありました。本療法では採血によって血液を採取するため、その負担が軽減されています。また、委託先の培養施設では、培養して得られる細胞の数や細胞の種類のばらつきを少なくし、より安定して効率的にNK細胞を増幅する培養法を確立しています。
治療はどのような流れで行いますか?
診察後、採血により血液を採取し、採取した血液を培養します。培養後、治療計画に応じて点滴で投与を行います。培養・加工はグランソール奈良細胞培養加工施設へ依頼しています。
培養はどこで行われますか?
採取した血液の培養・加工は、グランソール奈良細胞培養加工施設(施設番号:FC5140001)およびグランソール奈良第二細胞培養加工施設(施設番号:FC5200061)へ依頼しています。細胞は細胞培養加工施設(CPC)において管理のもとで培養されます。
採血は痛いですか?
採血は通常の静脈採血と同様です。採血後は、採取部位に痛み、内出血などがみられることがありますが、一時的で自然に治癒します。経過には個人差があります。
1回で終わりますか?
治療回数や投与する細胞数は、現在の状態や治療目的に応じて個別に判断します。必要に応じて、追加投与をご提案する場合があります。
リスクや副作用はありますか?
採血時ならびに点滴静注時に注射針による侵襲を受けます。時に痛みを伴い、内出血を起こす場合がありますが、一時的で自然に治癒します。また、免疫細胞療法では稀に発熱を生じることがあります。その他には、本療法に直接起因する副作用は現在までに報告されておりませんが、予期せぬ副作用が発生する可能性はございます。投与中および投与後は全身状態を注意深く観察しながら治療を行います。
施術を受ける前に相談が必要なのはどのような方ですか?
抗血小板薬・抗凝固薬・ステロイドを内服中の方、妊娠中または授乳中の方、重い基礎疾患のある方、アレルギー歴のある方、悪性腫瘍の治療中の方やがんの既往がある方は、事前にご相談ください。安全に治療を行うため、診察時に既往歴や服薬状況を確認したうえで適応を判断します。
保険は使えますか?また、承認された治療ですか?
本治療は自由診療です。また、再生医療等安全性確保法に基づき提供される再生医療であり、保険診療ではありません。本療法は、厚生労働省に認定された「一般社団法人 細胞免疫学研究会認定再生医療等委員会」で審査を経て、厚生労働大臣に届出・受理されています。治療内容、費用、想定されるリスクについては、診察時にご説明したうえでご案内します。
未承認医療等について
【未承認医薬品等】
NK細胞療法は、再生医療等安全性確保法に基づき提供される再生医療(第三種再生医療等技術)です。本療法に用いる細胞加工物(CANK:自家培養NK細胞)は、医薬品医療機器等法上の承認を受けた再生医療等製品ではありません。
本療法は自由診療(保険適用外)であり、認定再生医療等委員会の審査を経て、厚生労働大臣に再生医療等提供計画を届出・受理されたうえで提供しています(受付番号:01C2606023)。
【入手経路】
当院では、グランソール奈良細胞培養加工施設にて製造された細胞加工物を使用しています。
【国内の承認医薬品の有無】
国内においては、同一成分・同一効果の医薬品として承認されているものはありません。
【諸外国における安全性に係る情報】
当院で使用する細胞加工物は、主要な欧米各国において医薬品として承認されていません。そのため、安全性に関する情報が十分に蓄積されておらず、現時点では明らかになっていない重大なリスクが存在する可能性があります。使用に伴う個別のリスクについては、本ページの「起こりうるリスク・副作用」をご確認ください。
【医薬品副作用被害救済制度について】
万が一重篤な副作用が生じた場合、未承認医薬品は、医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。制度の詳細は、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)のホームページをご確認ください。